いろいろなファンドの例
ファンドは近年多様化が進んでおり、投資家層や投資対象、運用や分配の方針などそれぞれ特徴をもったファンドが登場しています。
1. プロ投資家向けのファンドと個人投資家向けのファンド
銀行や証券会社、年金のような機関投資家を対象とするプロ向けのファンドと、一般の個人投資家向けのファンドがあります。
それぞれ資金力や評価基準などが異なり、下記のように分類することができます。
それぞれ資金力や評価基準などが異なり、下記のように分類することができます。
2. ヘッジファンド
ヘッジファンドは、その多くがプロ投資家を対象とした私募ファンドです。
「売り」から入るショートポジションと、「買い」から入るロングポジションを適切に組み合わせ、リスクを抑えて積極的に利益を追求します。
「売り」から入るショートポジションと、「買い」から入るロングポジションを適切に組み合わせ、リスクを抑えて積極的に利益を追求します。
ヘッジファンドとゲートキーパー
ゲートキーパーとは、投資家に代わってヘッジファンドとの仲介役や、方針・戦略などのファンド分析・モニタリングを行う機関をいいます。
後述のファンドオブファンズのような大規模なファンドを運営することもある専門家です。
3. プライベートエクイティファンド
「ベンチャーファンド」、「バイアウトファンド」、「企業再生ファンド」など、未公開株式に投資するファンドを、
総称してプライベートエクイティファンドと呼びます。
総称してプライベートエクイティファンドと呼びます。
ベンチャー企業に投資する「ベンチャーファンド」
ベンチャーファンドは、ベンチャー企業の未公開株式に投資し、IPOや大手企業への売却を目指します。
設立後間もないベンチャー企業は収益や財務基盤が安定せず、IPOや株式売却にいたらないケースも少なくありませんが、
IPOなどを達成できれば多額の利益を獲得できるハイリスク・ハイリターンのファンドといえます。
成熟産業に投資する「バイアウトファンド」
バイアウトファンドは、成熟企業の株式、もしくは事業部門を買収し、企業価値を高めた後で売却して利益を得ます。
ハンズオン型のファンドでは、企業の過半数の株式を取得して経営陣やスタッフを派遣し、業績を伸ばして
企業価値の向上を図ります。
経営不振の企業に投資する「企業再生ファンド」
企業再生ファンドは、経営不振の企業に投資し、事業の再生後に株式を売却します。
主に黒字企業に投資するバイアウトファンドよりも、破綻リスクが高く、出口も不確実性が高いのが一般的です。
再建可能性の見極めと、資金提供やハンズオンによる経営改善の実行力が非常に大事になります。
4. アクティビストファンド(アクティビティファンド)
アクティビストファンドは、投資先の企業に対して、株主の権利を活用し、積極的に改善要求を行うことによって、企業価値の向上を目指すファンドです。
株価が上昇したところで、売却し、利益を得ます。
株価が上昇したところで、売却し、利益を得ます。
前述のバイアウトファンドが過半数の株式を取得し、経営陣として関与することも多いのに対し、アクティビストファンドは数%~20%程度の株式を取得して発言する「もの言う株主」というイメージが強いようです。
5. ファンドオブファンズ
ファンドオブファンズは、ファンドを投資対象とするファンドのことです。
マザーファンドを通して様々な国、地域、コンセプトのファンドに間接的に投資することができます。
マザーファンドを通して様々な国、地域、コンセプトのファンドに間接的に投資することができます。
パフォーマンスの良いファンドへの入れ替えを常に行うことでリターンを安定・向上させることが可能になり、リスク分散効果を図ることもできます。
6. コンテンツファンド
コンテンツファンドは、映画やアニメ、ゲームなどのコンテンツを投資対象とするファンドをいいます。
集めた資金によって、製作を進め、そこからの収益を配分します。
集めた資金によって、製作を進め、そこからの収益を配分します。
これまで日本の製作事業では、その多くが制作委員会等が大手広告代理店やテレビ局から出資を募るパターンでしたが、
最近ではコンテンツファンドを通じて一般のファンや有志から幅広く出資を受けるケースも見られるように
なりました。
最近ではコンテンツファンドを通じて一般のファンや有志から幅広く出資を受けるケースも見られるように
なりました。