2014年上半期ファンド・投資環境の変化

ファンドや投資を取巻く環境は、今年に入って有利な方向にも不利な方向にも大きく動いているように思われます。
前回のコラムでは、規制強化案が施行された場合、特に個人投資家層に向けたファンド設立や運用が難しくなることを取上げました。
この点も含め、この上半期の変化について法令や税制を中心に整理してみます。

適格機関投資家等特例業務の見直しは大きな痛手か

2014年上半期ファンド環境

投資促進税制の創設エンジェル税制の拡充案といった、ベンチャーファンドへの投資を税制面からサポートしようとする動きが見られます。
またファンドとは直接関係ありませんが、NISAの創設も大きな話題となりました。

しかし、適格機関投資家等特例業務の見直し案が8月から適用された場合、投資資産が1億円未満の個人投資家にとってファンドへの投資のハードルは相当上がることになると考えられます。
ようやく経済環境が好転の兆しを見せ投資への機運も高まってきている中で、個人や法人の投資意欲が減退しないよう私たちもファンド設立、監査、会計といった面からより一層サポートしてゆきたいと思います。

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