2015年上半期ファンド・投資環境の変化

ファンドや投資環境にとって2015年はどのような動きが起きているか、この半年間の状況を整理しました。

適格機関投資家等特例業務の改正法案が成立

2015年上半期ファンド環境ファンドに大きな影響を与えるトピックとして、金融商品取引法の改正法案が先月成立し、いよいよ適格機関投資家等特例業務に対する規制強化が決まりました。
適格機関投資家等特例業務によりファンドを設立する場合、49名以下の一般投資家として出資できる層が制限されることになります。
6月3日の公布から1年以内に施行される見込です。

その他の項目はほとんど税制改正に関するものになります。
受取配当への課税強化国外転出時課税制度の創設等、法人・個人問わず課税ベースの拡大という流れが続きます。

一方で、NISA制度の拡充のように一般個人の投資を促進させる動きもあります。
プロ以外の私募ファンドへの投資は規制して、比較的安全なイメージの上場銘柄を推奨しているようです。
しかし、上場企業でも投資被害が頻発している昨今、ファンドも含め幅広い選択肢の中で自身でリスクを検討して投資を判断する方が、長期的に健全な投資環境を育てる上で大切なのではないかとも思います。

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