NISAの年齢要件が20歳から18歳へ引下げへ

上場株式を運用するファンドを組成したいというご相談が多くなりました。
NYダウが過去最高値を更新し、日経平均も高値で推移していることが要因と見られます。
日本株投資の支援策として普及が進むNISAに関し、年齢要件を引下げる改正が行われました。

NISAの年齢要件が20歳から18歳に

民法改正により成年年齢が20歳から18歳へ引下げられます。
これに伴い、NISA(一般・つみたて)の年齢要件も18歳以上となりました。
また、ジュニアNISAも18歳未満が対象となります。

NISAの年齢要件引下げ

これらの改正は、2023年1月1日以後に開設される口座から適用となります。

ちなみに、NISA以外では以下の制度についても、適用年齢基準が20歳から18歳へ見直されます。
● 個人住民税の非課税措置
● 相続税の未成年者控除
● 相続時精算課税制度の受贈者
● 贈与税の特例税率
● 非上場株式等の納税猶予制度

NISAの使い勝手は徐々に改善へ

NISAに関するその他の改正点として、一時的に出国する場合の特例が設けられました。
「継続適用届出書」を提出することにより、最長で5年経過した年の12月31日までNISA口座を利用できます。
但し、出国期間中にNISA口座で新たに投資を行うことはできません。

なお、税制改正要望としてNISAの恒久化や、つみたてNISA奨励金の非課税措置などが金融庁から求められています。
もし実現すれば、今後ますますNISAの利用者数は増加するでしょう。
ファンドとは直接関係ないものの、投資環境の向上は株式ファンドを組成・運用する方々にも追い風になると考えます。

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